HOUSE VISION 2(2016)

残すところあと二日なので、終わる前に感想を。ただ、単なる感想もあれなので順位をつけました。この5つは必見。 1)「冷涼珈琲店ーー煎」 AGF×長谷川豪 基礎を兼ねている(だろう)大きなベンチの上に檜の丸柱が一直線に並び、その上をコーヒー豆の豆袋を…

ほとんど同じなのに見たことがない世界ーー大宮前体育館について

メディアで発表された建築物も含め、2014年に見た建築物の中では青木淳による大宮前体育館が最も心が動かされた建築だった。ただ、大宮前体育館ほど評価が二分する作品も珍しく、周囲の建築家に色々と話を聞いてみても、ある人は駄作で、ある人は重要な建築…

鶴ヶ島プロジェクトシンポジウム2

追記。 どうも、書かないとそれ自体がメタメッセージになっている気がしたので、鶴ヶ島プロジェクトについての続編。 鶴ヶ島プロジェクトは、東洋大学の藤村龍至研究室で今年行われた設計課題であり、具体的には東洋大学のある鶴ヶ島の小学校の建て替え計画…

鶴ヶ島プロジェクトシンポジウム

先週の9月14日、鶴ヶ島プロジェクトシンポジウム「公共建築から鶴ヶ島の将来像を考える」に行ってきました。 市役所の一階ロビーで、市長が登壇して行われる建築のシンポジウムというのは初めての経験。 パネリストは鶴ヶ島市長の藤縄善朗さん、経済学者の根…

東急プラザ  設計 中村拓志

東急プラザ 。ちょっとした事件というぐらい個人的にはびっくりしたのだけど、あまり言及されていないので書く。個人的にはまちがいなく近年の日本の商業建築では最高傑作。特に建築家と呼ばれる人間が作ったものとしては。しかし、正直に言うと、ぼくも完成…

SSDと「コム デ ギャルソンのインテリアデザイン」の続き

7月11日、五十嵐太郎さんに呼んで頂き、SSD(せんだいスクールオブデザイン)でレクチャーをするため仙台まで行ってきました。場所は仙台の倉庫街にある阿部仁史さんのアトリエ。阿部さんのアトリエ自体もやはり倉庫を改装した気持ちのよい空間で、おかげで…

SSDハウスレクチャー

ご無沙汰しています、浅子佳英です。 いやはや、さすがにアツくて寝不足気味で参ってます。。さて、明日11日、仙台スクールオブデザインでレクチャーを行います。 内容は『思想地図β1』に書いた「コム デ ギャルソンのインテリアデザイン」と、 『ゼロ年代11…

原発反対、とりあえず原発反対っていってりゃいいんだろう

原発についてですが、なくても電力が供給されつづけるのであれば、誰も欲しくはないでしょう。また、電気が日本からは完全になくなってしまうのであれば、いや、そうでなくとも海外にしかない天然資源に依存し、電気代が恐ろしく高騰するのなら、こちらも選…

JCDデザインアワード2012

昨日はJCDデザインアワード2012の公開審査に行ってきました。 審査員は、浅子佳英、飯島直樹、五十嵐太郎、小坂 竜、中村拓志、橋本夕紀夫、平林奈緒美。 今年の応募作品の特徴は、中国などの海外からの応募が増えた事でしょう。それらの作品にも、ぼくはい…

fabcafe

fabcafeで名刺を作ってみました。 現在、グラフさんで名刺を新たに印刷中なのですが、急遽必要になったので。当初はスピード名刺でしのごうかとも思ったのですが、少部数しか必要ないんだし、どうせなら実験もかねてfabcafeで作ることにしたのです。 可読性…

UNDER CONSTRUCTION 3「テーブル+スツール」

旅行に行ったり、諸々他にやる事があったりして、随分空いてしましたが、工事日誌3!テーブルと椅子の制作です。 今回はちょっと加工が複雑なので材料のカットを東急ハンズにお願いしました。東急ハンズ、材料はちょっと高いのですが、加工の精度は素晴らし…

アムス2

アムステルダム2日目。この日は買い物も兼ねてアムステルダムの市内観光。 アムスはともかく自転車とトラムと水路の街。 道路のデザインがフラットでいいですね。 日本の歩道と道路の境界についている手すりや植え込みや縁石やどぶの蓋は本当に嫌い。あれは…

パリ3-アムス1「グランパレ、クンストハル」

パリ3日目、ロッテルダム、アムステルダム1日目。 この日は移動なので、早々にホテルをチェックアウトしてグランパレへ、ダニエルビュレンのインスタレーションを見に行きました。 カラフルなフィルムの貼られた円形のガラス屋根で部屋全体を埋め尽くすとい…

パリ2「オルセー、ケブランリー、ルーブル」

4日目。まずは改装したという「Musée d'Orsay」へ。 オルセーは都合三回目。最初に訪れたときは駅舎がそのまま美術館になったというその巨大な空間に感動し、二回目に訪れたときは、逆にあのなんとも言えない意匠に激怒したので、さて今回はどうかと思ったが…

ロンドン3-パリ1「Palais de Tokyo」

ロンドン3日目。パリ1日目。6時に起床し、ユーロスターでパリへ。 ユーロスターは待ち時間も少ないし、飛行機に比べ、席も広くて快適。また、チケットは早めに予約すればかなり安く買えます。新幹線もそうすればいいのに。 2時間程でパリノルド駅に到着。iで…

ロンドン2

ロンドン二日目。 「Tate Modern」に行き、早めのランチを食べたあとダミアン・ハースト展へ。 展示室での展示は非常に明快で、見ていて清々しい。特に、蝶の部屋はその匂いと湿度からインパクトがあった。 まあとにかく、生と死がテーマだということは子ど…

ロンドン1

5月12日から1週間ほど、ロンドン、パリ、アムステルダムに行ってきました。 この二年間は本作りに専念し、インテリアの動向から少し目を離してしたこともあり、気になるものをガガッとまとめて見てきたのです。それに、6月にはJCD Design Awardの審査、7月に…

UNDER CONSTRUCTION 2「引出し」

マメに更新しようと思っていたのに、気がつけばすでに前回の更新から10日…。日誌の体裁をなしていないような気がしますが、工事日誌2! いや、何もしていなかった訳ではないのですよ。今回は設計を全部終えてから工事するのではなく、考えながら作っているの…

「グラフィックデザインの『呪い』について」

半年前のブログを書くのもどうかと思ったのですが、最近このイベントのことを思い出したので備忘録的に。 3月23日、「グラフィックデザインの『呪い』について」というトークイベントに行ってきました。出演は東京ピストルの加藤賢策さん、グラフィックデザ…

UNDER CONSTRUCTION 1「本棚」

きょうは久しぶりに「ニク」を食いに行ってきました。 場所は以前から行こう行こうと思いながら辿り着けなかった五反田の日南。 なかなか近いと行けないものなんですよね。しかし、ここは美味かった! まあ、食べログ等でも書いてある通りなのですが、ひとり…

DOVER STREET MARKET Ginza COMME des GARCONS

予定通り仕事も早めに切り上げて行ってきましたよ、DOVER STREET MARKET Ginza COMME des GARCONS。 ツイッターでも少し(でもなかったかw)書きましたが、ここ最近では間違いなく一番テンションがあがったお店。 あれだけたくさんの、そして一流のブランド…

UNDER CONSTRUCTION また新しく始めます。

こちらでは随分ご無沙汰しています、浅子佳英です。 ブログ自体、新しく用意しようかと思ったのですが、ちょっとばたばたしているため、とりあえずこちらで。。 さて、ツイッターやコンテクチュアズのブログのほうではすでに報告したように、2月いっぱいでコ…

子供部屋

6年前に設計した家の子供たちが大きくなったため、先日新たに子供部屋を作ってきました。 もともと大きな倉庫のような家だったので、その中にもう一つ箱を作った形です。 制作は青木家具アトリエさん。 http://aokikagu2.blog8.fc2.com/実は青木さんは昨年渋…

クォンタム・ファミリーズ三島由紀夫賞受賞!

みなさんご存知だとは思いますが、東浩紀さんのクォンタム・ファミリーズが三島由紀夫賞を受賞されました!現在打ち上げから帰って来てそのままこのブログを書いているので、まだ正直興奮して浮き足立っています。しかしこれは本当嬉しいですね!という訳で…

クォンタム・ファミリーズ 年表、完全版(風花版)

ツイッターでは呟いていますがQF年表追記です。実は、QF年表はあの記事を書いた直後に、たまたま東さん達と「風花」に行った際、たまたまその時にお店の人が読んでいる所だったらしいQFがカウンターに置いてあったために、これまた、たまたまその時手持ちだ…

ゼロ年代のすべて、販促用ポスター

「ゼロ年代のすべて」が現在、新宿ブックファースト(例の白い包帯ビル!)でフェアをやっています。通常は表紙をそのまま大きくしたポスターを用意するそうなのですが、表紙(A5)よりはかなり大きなサイズ(B2!)だし、とはいえあまり表紙のイメージから離れ…

クォンタム・ファミリーズ 年表

QF クォンタム・ファミリーズ 年表です。 まず、すいません。ネタバレの配慮を全くしていません。 最初は自分のメモ用に書いていたのですが、書いているうちに分からない事がでてきてしまい、さらにそれを整理し、書き直しているうちにはまってしまい、結果…

ゼロ年代のすべて」表1、製作過程3

「ゼロ年代のすべて」製作過程、その3(最後)です。 a) 宇野さんからの要望は地面にゼロ年代的な記号を落書きして欲しいとのことでした。バランスを見るために、まずはタイトルや執筆者等をレイアウトし、落書きが写真にしっくりくるように試行錯誤しながら…

「ゼロ年代のすべて」表1、製作過程2

その後、オーダーを元にいくつかの場所に写真を撮りに行きました。その中で気にいっているものをいくつか、、 赤、黄、青! 似ているけれど少しずつ違う色や形の家。 いっぱい並んでいます。 で、写真はこれに決定。空と地面の空いている部分になにか描き足…

ゼロ年代のすべて」表1、製作過程1

宇野常寛さんからオーダーをもらい、今回初めて本の表紙をデザインしました。そこで、誰得?って感じもしますが、「ゼロ年代のすべて」表1の製作過程を公開します。前提を説明すると、タイトルはすでに決まっていて「ゼロ年代のすべて」。他に宇野さんからの…