ゼロ年代のすべて」表1、製作過程1

宇野常寛さんからオーダーをもらい、今回初めて本の表紙をデザインしました。そこで、誰得?って感じもしますが、「ゼロ年代のすべて」表1の製作過程を公開します。前提を説明すると、タイトルはすでに決まっていてゼロ年代のすべて」。他に宇野さんからのオーダーは、


郊外的なビジュアル。どんより曇った廃墟というよりはもし空が入るんだったら青い方がいい。人は入っていてもいなくても良い。中心に女の子がいるようなことはしなくてもいい。どちらかというと非人間的な無機的なもの。殺伐さとポップさ。ライダー的な意匠が遊びで入っていてもいい。



といった内容でした。という訳でこれらを元にまずはラフで4つ描いてみました。

架空モール  ベージュの箱。抽象的なイメージ。



ツインタワーマンション  雑多な街にここ10年で突如延びてきたタワーマンションをさらに引き延ばしたもの。これはまだスケッチの段階ですが、実際にはもっと後ろもニョキニョキ延ばし微妙な未来感を出そうと考えていました。



ショッピングモール「IWA  越谷レイクタウンKAZE、MORI、のパロディ。



「ショッカーの基地がショッピングモールだったら」  ライダー大戦で基地があったのが多分この場所。少し分かりにくいですが、画面中央部分にショッピングモールを描いています。また、これは建設中というのもポイント。物語の中でのショッカーの基地は大概の場合建設中ですが、考えてみれば、侵略者側のショッカーが安定政権であるはずがないから当然といえば当然です。


そして、これを描いてみて思ったのは、実際に現在、もしショッカーが基地を作るならショッピングモールのような形になっているのがリアリティがあるんじゃないか、また、物語のなかに基地としてモールがでてくれば絵としても面白いんじゃないか、ということです。ショッカーがぶらついているモールとか、少し偉い怪人がセグウェイに乗ってたりとか。。


...っと、かなり話しがずれましたが、この時点で宇野氏との打ち合わせの結果「IWA」が気に入っているけれどFCR2とかぶり過ぎwということで、違う写真を元になにかを加えるという方向で進めることになりました。 .....続きます。