ゼロ年代のすべて」表1、製作過程3

ゼロ年代のすべて」製作過程、その3(最後)です。





a) 宇野さんからの要望は地面にゼロ年代的な記号を落書きして欲しいとのことでした。バランスを見るために、まずはタイトルや執筆者等をレイアウトし、落書きが写真にしっくりくるように試行錯誤しながらなんとか一案描いて宇野さんに送付。
b~e) 「落書きを増やして欲しい」との事なので、少しずつ増やしていきます。しかし、画面右上の光が強いために、この部分に合成した落書きが浮いて見える事に徐々に気づき始めます。そして、最初は誤摩化す意図もあって、この辺りからチョークの消し跡のようにうっすらと小泉純一郎の顔を入れ始めました。
f) ただその他の部分についても地面には対象物がないため、合成してもリアリティが出せずに困っていました。そこで、PCのみで解決するのをいったん中止。落書きを紙に描いた物をテーブルに置き、背景を撮った物と同じカメラ、同じアングルでその落書きを写真に撮り、それを合成する事を思いつきました。デジタルカメラの液晶を見ながら、その中の絵が写真に上手くはまっている様子を想像しながらスケッチしています。この手法に手応えを感じ、宇野さんに送付。
g) 宇野さんからの返信は、「ミクを小さくして欲しい、落書きを床全体に散らして欲しい」との事なのでさらに修正。手法を変えたおかげで地面全体に落書きを配置しつつも、合成がしっくりくるようになりました。画面半分が賑やかになって来たため、上半分はすっきりした方が綺麗なので文字も変更。
h) ただ、全体に落書きがあるから小泉の顔が描けなくなります。小さい落書きだけだと何となく絵としてとりとめがないので、全体を繋ぎ止めるものとして、画面全体に子供の線路の落書きで小泉の顔を表現。
最後に背表紙を付けて完成。


オマケ、元ネタです。