GEISAI/ゼロアカ

ほとんど無睡眠の数日もやっと終わり、ひさびさに家で食事も出来ました。以下はゼロアカ@GEISAIというあまりに激しかったここ数日に起こった出来事の裏方のレポです。

6日 00:30
藤田直哉さんから急に電話があり「村上隆さんに直接会い、GEISAIに正式に参加する事になった。20分のステージとブースをもらえたので、ブースを造って欲しい。」と言われてしまう。当然この時点でなにも出来ていないため、時間を逆算して実現可能で機能的で面白くなりそうな案を考える。ブースは幅3.6m/奥行1.8m/高さ2.4mで壁面が3面らしい?
待ってる暇はないので仕様を教えてもらうようお願いする。その後まずは壁面を2ちゃんねる東浩紀スレッドで埋め尽くし、白と赤の紙に印刷することで壁面全体が「ゼロアカ」に見えるというアイデアでイメージを起こし、
6日03:45
メールで藤田さんに確認。その後どれぐらいのサイズの紙で印刷すれば良いか、様々なサイズの文字や紙で過去の東浩紀スレッドを実際に事務所の壁面に貼ってみて、スレッドはAAも増えている事からその時点で最新の
【ファイナル】東浩紀神スレッド242【ザクティ】
スレッドに決定。紙のサイズはA3で紙は光沢紙に決める。
6日10:45
数件の電話やFAXでの質疑を答えて通常の仕事の方をひとまず片付ける。藤田さんが「スーパー☆ラルク」の為の黄色いボディペイントが見つからないとの事なのでググって何件かに電話して聞いてみて「MAKE UP FOR EVERのWet Make Up/ゴールデンイエロー」が一番良さそうなので購入できる店と在庫を確認。藤田さんに購入をお願いする。2時間ほど仮眠を取り、用紙を買いに行こうとしていると
6日15:57
ブースの仕様がようやく届く。壁面が3面ではなく1面で、高さが2.4mではなく2.7mだと分かり、デザインを一部変更。紙もA3からA4にする。
6日18:03
変更したイメージを藤田さんにメールし、新宿の世界堂へ。光沢紙とテープや針などの展示に必要な物も同時に購入し
6日20:30
帰宅。東浩紀さんからモニターや折りたたみの机や椅子が借りられる事、廣田周作さんが搬入の為に車を用意してくれる事になり、
6日22:49
廣田さんに住所等をメール。
6日23:04
藤田さんから電話があり、作戦会議のため生まれて初めて新宿の文壇バーへ。


     <この時点でGEISAI開始30時間前、、、、>


このとき初めて東さん、藤田さん、坂上秋成さん、僕、が集合する。(坂上さんは出なくなったラルクの代わりに黄色くなるために急遽駆けつけており、まだこの時点でイケメンキャラだった彼がその後、スネ毛を燃やし、当日あんな事になるとは本当に思いもしなかった。)
打ち合わせは、これだけのメンバーが集まっているから(僕以外の事です)いろいろとアイデアは出るものの、一日では実現不可能な事が多く、迷走する。
(ここで急に先日の思想地図シンポジウムを思い出す。今ここでは「メタフィジックスとフィジックス問題」がまさに立ち上がっており、これはアーキテクチャの問題だと思うようになる。だったら単純にデザインすれば良いはず、今使えるリソースで最大限の結果を出せる方法は?と考えてひとつの結論がでる。)
このメンバーはメタフィジックスの時点、アイデアや文字では非常に強い事。他のGEISAIの展示にクオリティで勝とうと考えていてもそこではまさに、メタフィジックスをフィジックスに変換するその技術が長けている人々の集まりなので難しいこと。ならば原点に戻り、批評を展示すればいいのではないか?具体的には集められるだけのメンバーを集め、手分けして全てのブースを批評し、その場で文字起こしをして最後にプリントしてブログにアップする。といったアイデアを思いつく。これなら著名人が審査し、内輪で閉じているようにも見えるGEISAIに「外部」への可能性-GEISAIに対する批評にもなるし、内側から食い破るまさに批評家道場番外編としては完璧なアイデアだと思ったのだけど、、、、実現しなくて残念でした。
(ただ後出しになりますが、前日僕はアイデアを得るため東さんの「スーパーフラットで思弁する」を読み返し、これはやっぱり思想地図1の黒瀬陽平論文「キャラクターが見ている。」の元になっていると確信し、黒瀬論文は単にアニメ批評と言う訳ではないし、「美術よりアニメが批評的だ」などといっている訳でもなく、具体的に美術批評でもあると思っていたので、そのGEISAIでの批評に黒瀬さんが参加してくれれば完璧、、、と考えていたのだけれど、さすがに失礼かと思い黙っていました。しかし当日急遽トークショーに参加し、結果的には東浩紀さんと黒瀬陽平さんは非常に熱い話をして頂けたので、数日の苦労が報われた気がして本当に泣けました。
7日05:00
解散し帰宅。
7日06:00
廣田さんに打ち合わせの報告と用意するものなどをメール。同様の物を藤田さんにもメール。展示とトークショーと作業が同時に出来、着替えや荷物で汚くならない様なブースのレイアウトを考えて、ベンチを3つとスツールを2個事務所から持って行き、折りたたみテーブル2個を東さんから借りる事に決め、ここから2ちゃんねるのスレッド合計153枚のプリントへ。リロードすると全体の文字組が変わることが途中で分かったり、赤の紙にカラーインクが全く乗らないので白黒に直したりと苦労していると
7日13:00
廣田さん到着。荷物を車に積み込み、廣田さんの知人にプリンターとパソコンを借りる段取りをしてもらい、廣田さんは東さんの家に荷物をピックアップへ。藤田さんに荷物の搬入のため3時に現地で誰かが廣田さんを待っていてもらえるように電話で再度お願いし
7日13:36
242スレッドの969まで来た所で時間切れ。1000までいきたかったのだけれど、足りない部分は、この一年のきっかけになった【真理の探求】東浩紀スレッド100【祝降臨】216以降をプリントする。すでにぴかあのプリントは時間的に不可能なことが分かるが、ステージでスクリーンに写してもらうアイデアを思いつく。
7日15:00
ビックサイトに一時間以上かけて到着
7日16:30
会場入り。現場の壁面が2.4mしかなく、30センチ足りない事が判明。いまさら文句をいっても仕方がないので、いろいろと考えた結果下一列をあきらめる。順番通りに貼らなければ、まったく意味が無い為、手伝ってもらうと危険だと判断し一人で136枚貼り終わる。このあとはいろいろあるのだけれどパス。それより、黄色いボディペイントは床にこぼれても気にもしない、ゴミはそのまま、着替えは脱ぎっぱなし、、、ととにかく全員「片付ける」と言う事ができない人間ばかりで絶望しながら(部屋を改装したり、家を建てる事になったら設計させてくださいw)、床を掃除し、ゴミを片付け、皆に片付けるようにお願いしていると
7日21:00
時間切れ。その後台場で打ち合わせのために待ち合わせするも、場所の変更。高田馬場へ。
7日22:40
ジョナサン@高田の馬場。ここでの打ち合わせで坂上さんと廣田さんの責任感に感動していると。
8日00:30
藤田、なんと打ち合わせ途中で逃亡。
8日01:00
廣田さんと坂上さんに途中まで車で送ってもらい、タクシーにて事務所へ。
8日01:40
「ぴかあ」の合成のやり直し。飛行機雲を画像検索して、photoshopに取込み、お台場の写真に重ねる。すでにフラフラなので画面を見ていてもどれがいいのかが全く判断出来ず、5枚ほど書いたあたりであきらめてプリント。軽く食事をして、「ぴかあ」のデータをipodにコピーし、向こうで読み込めない場合を想定しメールでも送れる状態にして、
8日04:00
睡眠。
8日06:40
起床。シャワーを浴びて目を覚まし、朝食を食べて
8日07:40
9:30集合の所を、散らかる前に片付けるため少し早めにビックサイトヘ
8日08:50
ブースの片付け。村上隆さんから人数分の食事と飲み物をいただき、感謝して食事をしているとだんだん集まってくる。
(時間が思い出せないため書いていませんが、村上隆さんは作業中何度も見に来て頂きました。その都度、食事を持ってきてくださったり、ブースやみんなを褒めて下さったり、と幾度となく励まして頂きました。このようなチャンスを与えて頂き、本当にありがとうございました。)
8日9:40
ぎりぎりまで全員でやめるか悩んだ、「ぴかあ」と「ミ○オのア○ルはイェイ、、、」はステージで使用する事に決まり、データを持ってお願いに行く。30分近く待ち、数人に確認してもらい「ぴかあ」はオッケーに。登場曲のデータを渡して、帰ろうとした時
「一応聞かせて」
と、、、、汗。
「何の曲?」
、、、いや、あ、かけ声というかそんな感じです。
<再生>
「びべおおああうあいぇいいぇいぇえ」(ノーパソの為音が割れている)
「これなんて言っているの?」
、、、あの、ゼロアカの、、メンバーの、、、そう名前を呼んで、イェイイェイ言っているだけなんですが。
、、、、、、


「ふーん、まあいいんじゃないの。」
胃に悪い思いをしたあと、マイクの数や登場する人数の確認をして、
8日10:20
ブースに戻ると、東さんの他にも黒瀬陽平さん濱野智志さんnitarさんやtokadaさんkkさんMuichkineさん等たくさんの人が集まって来て、
8日10:50
皆はステージへ。その後は動画で流れている通りです。チンポムさんが来てくれたり、黒瀬さんがトークショーをしたり、海外の方が真剣に藤田ラルクTシャツを交渉しに来たりwと神事件が次々起こり、後で振り返るとこれは今思っている以上にかなり凄い事件だったという事になるかもしれません。

個人的にはひとつ、ずっと気になっていた事がありました。実はあのブースは「ゼロアカ」という文字を講談社に確認を取らずに勝手に使用しているため、講談社BOXの人が来るのを一番ビビっていたのですが、太田克史さんが喜んでゼロアカブースを背景に写真を撮っているのを見て本当にホッとしました。「太田克史さん、講談社boxの方々、ほんとうにありがとうございました。」
またこの企画の前段階として僕は藤田ラルクTシャツを作っています。それは第4次関門で落ち、彼女と分かれ落ち込んでいる藤田さんを第5次関門に無理矢理ねじ込むために、仕事の合間に作ったものです。どうなるかは全く分かりませんが、13日のゼロアカ第5次関門を楽しみにしたいと思います。その模様は下記のアドレスでも生中継されるとのことなので、みんなでコメントしましょう。
://live.nicovideo.jp/watch/lv343320

最後に。前述の通り、あの壁面は2ちゃんねる東浩紀スレッドが全面に貼られています。僕自身単なるウォッチャーで、いつの間にか参加する事になっていました。「ぴかあ」や「スーパー☆ラルク」もあそこから生まれてきたものです。作業中もみんな携帯でチェックしていて、あそこに書き込んだり、見ている人達に本当に助けられました。やはりあの空間には独自の生成力があり、新しいなにかが生まれようとしている、、なんて書くとネットを過信しているみたいで恥ずかしいですが、少し本気で思ったりしました。来てくれた人も書き込んだり見ていてくれた人も本当にありがとうございました。
それにしても所々で非常に上手いタイミングで爆弾発言!をしながら、参加者全員を盛り上げ、全体の軌道修正をして最も良くなる方向に持っていく東さんには本当に勉強させて頂きました。さすがに完璧な仕事とは言えず、いろいろとご迷惑をおかけしましたが



「みなさんほんとうにありがとうございました!」





わふ。
、、、か今はやっぱり。